オフショア銀行とは

オフショア

日本は世界の中でも高齢者の多い国であり、社会保障費は増加する一方で30兆円をとうに超えている状態です。そのため将来受け取ることができる年金については不透明で、不安に感じている人も多いでしょう。そのため老後の資金を作るために投資に興味を持つ人が多いといいます。

しかしどんな投資にもリスクがあり、損失を出してしまうこともあります。そんな投資でリスクが少なく安定した収益を得たいとき、貯蓄によって安全に資金を増やしていく方法も考えてみてもよいでしょう。

オフショア銀行に預ける選択肢

貯蓄し、その利子によって資金を増やす方法は投資に比べてリスクが少なく確実な方法といえます。しかし、貯蓄して資金を増やすといっても、ご存じの通り日本では長い間デフレが続いており、預金金利が低い状態が続いています。日銀のマイナス金利政策では、日銀の当座預金の一部とはいえ、預金金利をマイナスにするといった政策も行われており、日本の銀行に貯蓄して利子で資金を増やすのは難しいことです。しかし、高金利のオフショア銀行に資金を預ければ、より多くの利子を受け取ることができます。

オフショア銀行という言葉が耳慣れない人もいるかもしれませんが、広い意味で海外の銀行のことを指します。オフというとスイッチのオン(on)/オフ(off)がイメージされますが、オフ(Off)とは、もともとは「離れる」という意味で、ショア(Shore)は沖を意味し、その二つの言葉を合わせてオフショアは沖合を意味します。

沖合とはつまりは海外のことで、オフショア口座というと海外の銀行の口座を意味します。海外銀行・海外口座といった言葉もあり、オフショア銀行・オフショア口座と同じ意味で使用されていますが、タックスヘイブン(租税回避地)にある銀行について、特にオフショア銀行・オフショア口座といわれる傾向にあるようです。

オフショア銀行の預金者は、その国の居住者でない人たちであり、銀行は海外から資金を集めることを目的としています。タックスヘイブン(租税回避地)とは、税制上の優遇を受けることができる銀行口座のことで、課税を避けるという点からマイナスイメージを持っている人もいるでしょう。

しかし、資金を増やすためには税金対策は重要なポイントであり、資金の運用と節税はセットになっているといってよいものです。そのためタックスヘイブンはマネーリテラシーの高い人であれば利用しているものといってもよい状態です。

タックスヘイブンというとバハマやケイマン諸島、イギリス領ヴァージン諸島が知られていますが、無税ではないものの、日本に比べて税制が優遇されている香港やシンガポールもオフショア口座として知られており、シティバンクやスタンダードチャータード銀行といった銀行名を聞いたがある人も多いのではないでしょうか。

オフショア銀行は資金を増やすだけでなく、海外での生活や出張、留学に便利というメリットもあります。また海外と日本では法制度も異なるため、海外の金融商品を利用した投資も考えることができます。取引はインターネットで完結することが可能で、オフショア銀行の中には無料でクレジットカードやデビットカードを発行することができるなど様々なサービスが提供されています。

オフショア銀行を利用する人々

オフショア銀行というと大企業や富裕層の利用するものといったイメージがありますがが、様々なメリットから、最近では一般の人達の中にもオフショア口座の開設を検討する人が多くなっており、そのため日本の銀行を通じて、オフショア口座を開設することも可能になっています。

なお、メリットの多いオフショア銀行ですが、口座によっては口座の維持に費用がかかったり、長期間取引がないと休眠口座となってしまうなどの特徴があるため、口座開設を検討するにあたっては、口座の特徴を確認しておくことが大事です。

また、口座開設にあたっては、オフショア銀行の機関のある国の政治的、そして経済的情勢の安定は必須条件といってもよいでしょう。

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